こんにちは、筆者の秋月です。
背景イラストを描いていると、
「建物の形や街並みの構造が分からない」
「自然や室内を描くための写真資料を効率よく探したい」
と悩むことがあります。
建物や家具は細かな構造が多く、光の当たり方や見る角度によって見え方も変わるため、想像だけで自然に描くのは簡単ではありません。
そこで本記事では、イラストの練習や制作に使える背景・写真資料サイトを紹介します。
日本の街並みや海外の風景、室内、テクスチャー、歴史的な建物など、初心者から中級者まで使いやすいサイトを中心にまとめました。
描きたい背景に合った資料を探すときの参考にしてください。
- 背景・写真資料サイトを使うメリット
- 写真資料を利用する前の注意点
- 背景・写真資料に使えるサイト9選
- 目的別におすすめのサイト
- 背景資料を効率よく探すコツ
- まとめ
背景・写真資料サイトを使うメリット
背景や写真資料を使う主なメリットは、次の3つです。
- 建物や家具の構造を確認できる
- 遠近感や物の配置を確認できる
- 光と影、色、素材の質感を参考にできる
背景を描くときは、建物の形だけでなく、窓や扉の大きさ、家具の配置、光源の位置なども考える必要があります。
写真資料を確認することで、想像だけでは気づきにくい構造や奥行きを把握しやすくなります。
特に初心者のうちは、何も見ずに描くことにこだわらず、分からない部分を資料で確認しながら進めるのがおすすめです。
写真資料を利用する前の注意点
本記事には、無料写真素材サイトだけでなく、資料を無料で閲覧できるサービスも含まれます。
画像の転載・加工・トレース・商用利用の可否は、サイトや素材ごとに異なります。
イラストの参考として観察する場合と、画像そのものを作品へ使用する場合では条件が異なることがあります。配布元の最新規約と各素材のライセンスを確認してください。
特にO-DANは検索結果から別の素材サイトへ移動する仕組みのため、移動先の規約が適用されます。Wikimedia Commonsもファイルごとにライセンスやクレジット表記の条件が異なります。Google Arts & Cultureは主に閲覧・観察用のサービスです。
背景・写真資料に使えるサイト9選
最初に、得意な資料と使い方の違いを比較します。
| サイト | 向いている資料 | 特徴 |
|---|---|---|
| O-DAN | 街並み・自然・室内 | 複数の素材サイトを横断検索 |
| 写真AC | 日本の街並み・建物・室内 | 日本の生活風景を探しやすい |
| ぱくたそ | 日本の風景・建物・テクスチャー | 登録不要で写真を探せる |
| Unsplash | 海外の風景・建築・室内 | 構図や配色の参考にしやすい |
| Pexels | 海外の風景・写真・動画 | 動きや光の変化も確認できる |
| Pixabay | 写真・動画・テクスチャー・3D | 複数形式の資料をまとめて探せる |
| Wikimedia Commons | 歴史的建造物・名所・地図 | ファイルごとにライセンスを確認 |
| NDLイメージバンク | 昔の日本・浮世絵・歴史図版 | 著作権保護期間を満了した画像を収録 |
| Google Arts & Culture | 美術館・宮殿・建物内部 | 空間を移動しながら観察できる |
O-DAN|複数の写真素材サイトをまとめて検索できる
O-DAN(オーダン)は、複数の無料写真素材サイトをまとめて検索できるサービスです。
日本語で検索できるため、海外の写真素材サイトをひとつずつ開いて探す手間を減らせます。
街並み、自然、建物、室内、小物など、幅広い写真を最初にまとめて探したいときに便利です。
O-DANの特徴
- 複数の写真素材サイトを横断して検索できる
- 日本語のキーワードで検索できる
- 海外の街並みや風景を探しやすい
- 室内や家具、小物の写真も探せる
- 欲しい資料が明確に決まっていないときにも使いやすい
検索結果から各素材サイトへ移動して写真を確認する仕組みです。
海外のサイトも検索対象に含まれるため、移動先によってはメニューや説明が英語で表示されます。
こんな人におすすめ
- 最初に幅広い写真から探したい人
- 複数のサイトを検索する手間を減らしたい人
- 海外の風景や建物を探している人
写真AC|日本の街並みや建物を探しやすい
写真ACは、日本の人物、街並み、建物、自然、食べ物など、幅広い写真を探せる素材サイトです。
海外サイトでは見つけにくい、日本の住宅街、駅、道路、店舗、学校などを探しやすいのが特徴です。
日本を舞台にしたイラストや、身近な生活風景を描くときの資料として役立ちます。
写真ACの特徴
- 日本の住宅街や街並みを探しやすい
- 駅、道路、学校、店舗などの写真がある
- 和室や一般住宅の室内を探せる
- 日用品や家具などの資料も探せる
- 日本語だけで検索しやすい
似た場所や物を撮影した写真が複数見つかることもあり、建物や小物を別の角度から確認したいときにも便利です。
無料で写真をダウンロードする場合は、会員登録とログインが必要です。
こんな人におすすめ
- 日本を舞台にしたイラストを描きたい人
- 身近な街並みや建物の資料が欲しい人
- 日本語だけで資料を探したい人
ぱくたそ|日本の風景やテクスチャーが充実
ぱくたそは、会員登録をせずに写真をダウンロードできる日本の素材サイトです。
人物だけでなく、日本各地の風景、自然、建物、食べ物、テクスチャーなども掲載されています。
木目、コンクリート、紙、布、レンガなど、背景の質感を確認したいときにも便利です。
ぱくたその特徴
- 日本の自然や観光地を探しやすい
- 建物や室内の写真がある
- 木目やコンクリートなどのテクスチャーが充実している
- 食べ物や小物の写真も探せる
- 会員登録をせずに利用できる
ぱくたそには、実写の写真素材とAI生成素材の両方が掲載されています。
実際の風景や物の構造を確認したい場合は、「写真素材のみを見る」を選ぶと探しやすくなります。
こんな人におすすめ
- 会員登録をせずに資料を探したい人
- 日本の自然や風景を描きたい人
- 背景に使う質感資料を探している人
Unsplash|高品質な海外の風景写真を探しやすい
Unsplash(アンスプラッシュ)は、世界各地の写真が掲載されている海外の写真素材サイトです。
都市、自然、建築物、室内、家具など、見栄えのよい写真を探しやすいのが特徴です。
光の入り方や色の組み合わせが印象的な写真も多く、背景の雰囲気や配色を考える資料としても役立ちます。
Unsplashの特徴
- 海外の都市や街並みを探しやすい
- 山、海、森などの自然写真が豊富
- 部屋やカフェの内装を探せる
- 現代的な建築物や夜景の写真がある
- 光と影、配色、雰囲気を参考にしやすい
日本語表示にも対応していますが、日本語では検索結果が少ない場合があります。
欲しい写真が見つからないときは、簡単な英単語でも検索してみましょう。
こんな人におすすめ
- 海外を舞台にした背景を描きたい人
- 写真の構図や配色も参考にしたい人
- 雰囲気のある風景写真を探している人
Pexels|写真と動画の両方を探せる
Pexels(ペクセルズ)は、無料の写真と動画を探せる海外サイトです。
街並み、自然、室内、家具などの写真に加えて、風景や乗り物などの動画資料も探せます。
静止画だけでは分かりにくい動きや、時間の経過による光の変化を確認したいときに便利です。
Pexelsの特徴
- 写真と動画の両方を探せる
- 海外の街並みや建物を探しやすい
- 部屋や店舗の内装を確認できる
- 車や電車などの動きを確認できる
- 雨、雪、風、水面などの変化を参考にできる
動画では、人や車の動き、木の揺れ、水面の変化などを連続して確認できます。
日本語検索にも対応していますが、検索結果を増やしたい場合は英語検索も試してみてください。
こんな人におすすめ
- 写真だけでなく動画も参考にしたい人
- 動きのある風景を描きたい人
- 海外の建物や室内を探している人
Pixabay|写真やテクスチャーを幅広く探せる
Pixabay(ピクサベイ)は、写真、イラスト、ベクター画像、動画、3Dモデルなどを探せる海外の素材サイトです。
自然、街並み、建物、空、植物、テクスチャーなど、幅広いジャンルの資料が掲載されています。
写真以外の資料もまとめて探したいときに使いやすいサイトです。
Pixabayの特徴
- 写真、動画、イラストなどをまとめて探せる
- 空、雲、星空などの自然資料が豊富
- 建物や街並みの写真を探せる
- 壁や床のテクスチャーを探せる
- 3Dモデルも掲載されている
実写資料を探すときは、検索結果の種類を「写真」に絞り込むと見つけやすくなります。
日本語表示と日本語検索に対応しています。
こんな人におすすめ
- 写真以外の資料もまとめて探したい人
- テクスチャーや自然物を探している人
- 幅広いジャンルの背景を描く人
Wikimedia Commons|歴史的な建物や世界の名所を探せる
Wikimedia Commons(ウィキメディア・コモンズ)は、写真、図版、地図などが集められているメディアアーカイブです。
世界の名所、歴史的建造物、古い街並み、鉄道、船など、一般的な写真素材サイトでは見つけにくい資料を探せます。
特定の国や時代を詳しく調べたいときに役立ちます。
Wikimedia Commonsの特徴
- 世界の歴史的建造物を探せる
- 城、教会、寺院、遺跡などの写真がある
- 昔の街並みや乗り物を確認できる
- 地図や図版も探せる
- 特定の地域や施設を詳しく調べやすい
日本語で見つからない場合は、建物や地域の正式名称を英語で検索すると探しやすくなります。
一般的な素材サイトより情報量が多いため、最初は探したい建物や地域を具体的に決めてから検索するとよいでしょう。
こんな人におすすめ
- 歴史ものやファンタジー作品を描きたい人
- 特定の建物や地域を詳しく調べたい人
- 一般的な素材サイトにない資料を探している人
NDLイメージバンク|昔の日本の風景や図版を探せる
NDLイメージバンクは、国立国会図書館が所蔵する資料から、画像を探して閲覧できるサービスです。
浮世絵、古い図書、雑誌などに掲載された画像がまとめられており、昔の日本の街並みや生活を調べるときに役立ちます。
現代の写真素材サイトとは異なる、歴史的な図版を探せるのが特徴です。
NDLイメージバンクの特徴
- 江戸・明治・大正期の資料を探せる
- 日本の名所や街並みを確認できる
- 城や寺社などの図版がある
- 昔の服装や生活用品を調べられる
- 植物、動物、模様などの図版も探せる
テーマごとに画像が整理されているため、古い資料に慣れていない人でも探しやすくなっています。
和風作品や時代ものの背景だけでなく、衣装や小物の参考資料としても活用できます。
こんな人におすすめ
- 昔の日本を舞台にした作品を描きたい人
- 和風の建物や小物を調べたい人
- 歴史的な図版を探している人
Google Arts & Culture|建物の内部や空間を観察できる
Google Arts & Cultureは、世界各地の美術館、博物館、文化施設、歴史的建造物などをオンラインで閲覧できるサービスです。
Street Viewに対応した施設では、建物の外観や内部を移動しながら確認できます。
1枚の写真だけでは分かりにくい、部屋同士のつながりや空間の広さを理解したいときに便利です。
Google Arts & Cultureの特徴
- 美術館や博物館の内部を確認できる
- 宮殿、寺院、遺跡などを探せる
- 建物をさまざまな方向から観察できる
- 室内の装飾や家具の配置を確認できる
- 空間の広さや部屋同士のつながりを把握しやすい
写真素材をダウンロードするためのサイトではなく、建物や空間を観察する資料として使うサービスです。
すべての施設がStreet Viewに対応しているわけではないため、対応している場所を探して利用しましょう。
こんな人におすすめ
- 建物を複数の方向から確認したい人
- 室内の空間構造を理解したい人
- 宮殿や美術館などの背景を描きたい人
目的別におすすめのサイト
日本の街並みや建物を探すなら
日本の住宅街、駅、店舗、学校などを探す場合は、写真ACやぱくたそが使いやすいでしょう。
どちらも日本語で検索でき、日本の生活風景や身近な建物を見つけやすいサイトです。
海外の風景や室内を探すなら
海外の街並みや自然、雰囲気のある室内を探す場合は、UnsplashやPexelsが向いています。
写真の構図や配色を参考にするならUnsplash、動きや光の変化も確認するならPexelsが便利です。
幅広いサイトや素材から探すなら
欲しい資料がまだ明確に決まっていない場合は、O-DANやPixabayを利用してみましょう。
O-DANは複数の写真素材サイトをまとめて検索でき、Pixabayは写真以外の動画や3Dモデルなども探せます。
歴史的な建物や昔の日本を調べるなら
世界の歴史的建造物を探すならWikimedia Commons、昔の日本の街並みや図版を探すならNDLイメージバンクが便利です。
建物の内部や空間を確認するなら
建物を移動しながら内部の構造を確認したい場合は、Google Arts & Cultureが役立ちます。
美術館や宮殿などの部屋の広さ、装飾、空間のつながりを観察したい人に向いています。
背景資料を効率よく探すコツ
複数の条件を組み合わせて検索する
「建物」「部屋」だけでは検索結果が広すぎるため、欲しい資料を見つけにくくなります。
次のように、場所、時間帯、天候、見る角度などを組み合わせて検索してみましょう。
- 住宅街 夕方
- 商店街 雨
- 教室 窓側
- カフェ 内装 木目
- 路地裏 夜
- 洋館 階段
条件を具体的にするほど、自分が描きたい背景に近い写真を見つけやすくなります。
海外サイトでは英語検索も試す
海外サイトは日本語検索に対応していても、英語で検索したほうが多くの写真が表示される場合があります。
例えば、「室内」は「interior」、「路地」は「alley」、「夜の街」は「city street night」のように検索できます。
難しい文章を入力する必要はなく、場所や天候を表す簡単な英単語を組み合わせるだけでも十分です。
ひとつの写真だけを参考にしない
ひとつの写真だけを見て描くと、元写真の構図や細部に似すぎてしまうことがあります。
次のように、複数の写真から必要な情報を分けて集めるのがおすすめです。
- 写真Aから建物の形を確認する
- 写真Bから窓や扉のデザインを確認する
- 写真Cから光と影を確認する
- 写真Dから色や雰囲気を確認する
複数の資料を組み合わせることで、自分の作品に合った背景を考えやすくなります。
写真を見る目的を決める
資料を探す前に、何を確認したいのかを決めておくと効率的です。
背景写真では、主に次のポイントを確認できます。
- 遠近感や奥行き
- 建物や家具の構造
- 光源の位置と影の形
- 素材の質感
- 色の組み合わせ
- 物の大きさや配置
- 時間帯や天候による変化
写真のすべてを描き写す必要はありません。自分が分からない部分を確認するための資料として使いましょう。
まとめ
背景や写真資料を探すときは、描きたい内容に合わせてサイトを使い分けることが大切です。
日本の街並みや建物を探すなら写真ACやぱくたそ、海外の風景や室内を探すならUnsplashやPexelsが使いやすいでしょう。
歴史的な建物や昔の街並みを調べたい場合は、Wikimedia CommonsやNDLイメージバンクも役立ちます。
資料を使うときは、建物の構造、光、色、質感など、確認したいポイントを決めてから探すのがおすすめです。
また、サイトや素材によって利用条件が異なるため、作品へ利用する前に各サイトの最新の利用規約を確認してください。
ほかの用途の便利サイトも探したい方は、イラストに役立つサイトまとめ|練習・資料・投稿先を目的別に紹介もあわせてご覧ください。
人物の資料を探している方は、イラストのポーズ・人体資料に使えるサイト7選で、実写写真や3Dモデルを目的別に紹介しています。