こんにちは、筆者の秋月です。
人物イラストを描いていると、
「描きたいポーズの資料が見つからない」
「体の向きや手足の位置が不自然になる」
と悩むことがあります。
人体は関節が多く、見る角度によって形も大きく変わるため、想像だけで自然に描くのは簡単ではありません。
そこで本記事では、人物イラストの参考に使えるポーズ・人体資料サイトを紹介します。
写真からポーズを探せるサイトだけでなく、3Dモデルを動かして自分でポーズを作れるサイトも取り上げています。
初心者から中級者まで使いやすいサイトを中心に紹介するので、人物を描くときの資料探しに役立ててください。
ポーズ・人体資料サイトを使うメリット
ポーズ資料を使う主なメリットは、次の3つです。
- 人体のバランスを確認できる
- 関節や手足の向きを確認できる
- 重心や動きのあるポーズを描きやすくなる
人物を描くときは、頭身や筋肉だけでなく、肩や骨盤の傾き、足にかかる体重なども意識する必要があります。
資料を見ながら描くことで、想像だけでは気づきにくい体の傾きや重心を確認できます。
特に初心者のうちは、何も見ずに描くことにこだわらず、積極的に資料を使うのがおすすめです。
ポーズ資料を使う前に利用規約を確認しよう
ポーズ・人体資料サイトは、サイトごとに利用できる範囲や条件が異なります。
練習に利用できても、作品の公開や販売、商用作品への使用、トレース、画像の加工・転載などが制限されている場合があります。
また、利用規約は変更される可能性があります。本記事の記載だけで判断せず、実際に使用する前に各サイトの最新の利用規約を確認してください。
ポーズ・人体資料に使えるサイト7選
POSEMANIACS
POSEMANIACS(ポーズマニアックス)は、3Dの人体モデルをさまざまな角度から確認できるポーズ資料サイトです。
筋肉の形が分かるモデルが表示されるため、人物のシルエットだけでなく、筋肉の流れや体の立体感も確認できます。
公式サイトでは、アーティスト向けの3Dポーズ資料が提供されており、日本語の学習講座も用意されています。
POSEMANIACSの特徴
- 日本語に対応している
- 3Dモデルを好きな角度から確認できる
- 筋肉の構造を確認しやすい
- クロッキー用のタイマー機能がある
- ポーズの種類が豊富
- CLIP STUDIO PAINTと連携できる
CLIP STUDIO PAINT Ver.3.0以降では、POSEMANIACSのポーズを3Dデッサン人形に適用できます。ブラウザでポーズを探し、キャンバス上の3Dモデルに読み込めるため、クリスタ利用者には特に便利です。
こんな人におすすめ
- 人体の筋肉や立体感を確認したい人
- クロッキーを練習したい人
- CLIP STUDIO PAINTを使っている人
- 日本語で使えるサイトを探している人
人体の形が分かりやすく、日本語にも対応しているため、最初に試しやすいサイトです。
ただし、筋肉が見えるモデルは実際に服を着た人物とは見え方が異なります。服のシワや体重による肉付きまで確認したい場合は、写真資料と併用しましょう。
PoseMy.Art
PoseMy.Artは、ブラウザ上で3Dモデルを動かし、自由にポーズを作成できるサイトです。
あらかじめ用意されたポーズを探すだけでなく、関節やカメラの位置を調整して、自分が描きたい構図に近づけられます。
日本語表示に対応しており、公式サイトでは5,500以上の作成済みシーンが用意されていると案内されています。手足をドラッグして動かすIKと、関節を個別に回転させるFKに対応しているため、大まかな調整と細かな調整を使い分けられます。
PoseMy.Artの特徴
- 日本語に対応している
- ブラウザ上で無料から利用できる
- 3Dモデルの関節を自由に動かせる
- カメラの角度や遠近感を変更できる
- 複数人物のポーズを作れる
- 作成済みのポーズやシーンが豊富
描きたいポーズの写真が見つからないときに、自分で資料を作れるのが大きなメリットです。
たとえば、見上げる構図や見下ろす構図など、写真では探しにくい角度も確認できます。
こんな人におすすめ
- 描きたいポーズが明確に決まっている人
- 写真では欲しい角度が見つからない人
- あおりや俯瞰の構図を描きたい人
- 複数人物の位置関係を確認したい人
自由度が高い一方で、関節を一つずつ調整するには多少慣れが必要です。
初心者は最初からポーズを作るのではなく、用意されているポーズを読み込み、カメラの角度だけ変更するところから始めると使いやすいでしょう。
AdorkaStock
AdorkaStockは、イラスト制作向けに撮影された実写のポーズ写真を掲載しているサイトです。
旧名称はSenshiStockで、さまざまな体格・性別・肌の色の人物資料を扱っています。
ヌードを含まない人物写真を中心に掲載しており、人体の構造や遠近感、ポーズを確認する資料として利用できます。
海外サイトのため、基本的なメニューや利用規約は英語で表示されます。
AdorkaStockの特徴
- 実際の人物を撮影した写真を確認できる
- アクション系のポーズが多い
- 服を着た状態の体の見え方を確認できる
- さまざまな体格のモデルが掲載されている
- 複数人物のポーズもある
3Dモデルでは分かりにくい、服のシワや体の柔らかさ、足に体重がかかったときの形などを確認できるのがメリットです。
戦う、走る、座る、物を持つといったイラスト向けのポーズも多く、キャラクターイラストの資料を探しやすくなっています。
こんな人におすすめ
- 3Dではなく実際の人物を参考にしたい人
- アクションポーズを描きたい人
- 服のシワや体重のかかり方を確認したい人
- 利用条件が明確な実写資料を探している人
海外サイトですが、写真を見て探すことが中心なので、英語が苦手でも比較的利用しやすいサイトです。
Line of Action
Line of Actionは、時間を設定して人物のクロッキーを練習できるサイトです。
人物だけでなく、手足、顔と表情、動物、背景などの練習メニューも用意されています。
海外サイトのため、サイトや利用規約は主に英語で表示されます。また、一部に肌の露出が多い人物写真が含まれます。
Line of Actionの特徴
- 人物の写真を一定時間ごとに切り替えられる
- 男女や服装などの条件を指定できる
- 手足や顔だけを練習できる
- 短時間のクロッキーに向いている
- 基本機能は無料で利用できる
30秒や1分などの短い時間に設定すれば、細部ではなく人物全体の流れを捉える練習ができます。
じっくり描くこともできますが、完成イラストの資料探しより、日々の練習に適したサイトです。
こんな人におすすめ
- クロッキーを習慣にしたい人
- 人物全体の動きを捉える練習をしたい人
- 手や足、表情も練習したい人
- 短時間で繰り返し練習したい人
QuickPoses
QuickPosesは、写真を一定時間ごとに切り替えながら、ジェスチャードローイングを練習できるサイトです。
人物のタイマー練習に加えて、ライブラリには顔や手、動物などの資料も掲載されています。
海外サイトのため、基本的に英語で表示されます。また、カテゴリーによってはヌードや肌の露出が多い写真が表示されます。
QuickPosesの特徴
- 時間を指定してクロッキーできる
- 人物の性別や服装を選択できる
- 手・足・顔の資料もある
- 練習内容に応じて画像を絞り込める
- ジェスチャードローイングに向いている
ポーズを正確に描き写すというより、短時間で人物の動きや重心を捉える練習に適しています。
人物を描くと線が硬くなってしまう人や、動きのあるポーズが苦手な人に向いています。
こんな人におすすめ
- 動きのある人物を練習したい人
- 毎日のクロッキーに使いたい人
- 短時間で多くのポーズを描きたい人
- 手や足も集中的に練習したい人
SketchDaily Reference Site
SketchDaily Reference Siteは、人物や動物などの写真を表示し、時間を決めてスケッチできるサイトです。
人物では、性別や服の有無、ポーズの種類などを指定して、練習に使う資料を絞り込めます。
海外サイトのため、メニューは英語で表示されます。また、設定によってはヌードを含む写真が表示されます。
SketchDaily Reference Siteの特徴
- シンプルな画面で使いやすい
- 人物の条件を指定できる
- 表示時間を設定できる
- 全身以外の資料も選べる
- 動物や建物なども練習できる
複雑な機能が少なく、条件を選んですぐに練習を始められます。
英語表記ではありますが、選択項目は比較的シンプルなので、海外サイトに慣れていない人でも使いやすいでしょう。
こんな人におすすめ
- シンプルなクロッキーサイトを探している人
- 練習する人物の条件を指定したい人
- 人物以外のスケッチも練習したい人
JustSketchMe
JustSketchMeは、3Dキャラクターを動かしてポーズやシーンを作成できるツールです。
Webブラウザで利用できるほか、iOS・Android・Windows・Macでもアプリ形式で使用できます。
複数のキャラクター、手のポーズ、小物、照明、カメラの遠近感などを調整できます。
海外製のサービスで、公式サイトには日本語ページもあります。ただし、操作画面や利用規約の一部は英語で表示されます。
JustSketchMeの特徴
- 3Dモデルを自由に動かせる
- 複数人物のシーンを作れる
- 手や指のポーズを調整できる
- 小物を配置できる
- ライティングを変更できる
- あおりや俯瞰などの構図を確認できる
単純な立ち姿だけでなく、人物同士が接触する構図や、小物を持ったポーズを作りたいときに便利です。
一方で、機能が多いため、初めて3Dポーズツールを使う人には少し複雑に感じる可能性があります。
こんな人におすすめ
- 複数人物の構図を作りたい人
- 小物を持った人物を描きたい人
- 光と影の参考も作りたい人
- 3Dモデルを細かく調整したい人
一部機能は有料プラン向けです。まずは無料で使える範囲を試し、必要なモデルや小物がある場合に有料プランを検討するとよいでしょう。
目的別におすすめのサイト
初めてポーズ資料サイトを使うなら
初めて利用する場合は、次の2サイトがおすすめです。
- POSEMANIACS
- PoseMy.Art
どちらも日本語に対応しており、3Dモデルを使って体の向きや関節を確認できます。
POSEMANIACSは、すでに用意されたポーズを探したい人に向いています。
PoseMy.Artは、自分でポーズやカメラの角度を調整したい人に向いています。
実際の人物を参考にしたいなら
実写写真を見ながら描きたい場合は、AdorkaStockが使いやすいでしょう。
3Dモデルよりも、服のシワや肉付き、重心のかかり方を確認しやすいのがメリットです。
クロッキーを練習するなら
短時間のクロッキーには、次のサイトが向いています。
- POSEMANIACS
- Line of Action
- QuickPoses
- SketchDaily Reference Site
描きたいポーズを自分で作るなら
欲しいポーズが見つからない場合は、次の3Dツールが便利です。
- PoseMy.Art
- JustSketchMe
複数人物や複雑なカメラアングルを作る場合はJustSketchMe、手軽さや日本語での使いやすさを重視する場合はPoseMy.Artが候補になります。
ポーズ資料を上手に使うポイント
資料をそのまま写すだけにしない
資料を見るときは、人物の輪郭だけでなく、次のポイントを確認しましょう。
- 頭・胸・骨盤の向き
- 肩と腰の傾き
- 体重がかかっている足
- 背骨の流れ
- 手足が重なっている位置
- カメラから見た奥行き
最初に頭、胸、骨盤を簡単な立体として描き、そのあとに手足を付けると、人体のバランスを確認しやすくなります。
写真と3Dモデルを使い分ける
写真と3Dモデルには、それぞれ得意な部分があります。
| 資料の種類 | 確認しやすいこと |
|---|---|
| 実写写真 | 肉付き、服のシワ、重心、自然な動き |
| 3Dモデル | 関節の位置、カメラ角度、遠近感、複雑な構図 |
| 筋肉モデル | 筋肉の流れ、人体の立体構造 |
| クロッキー機能 | 全体の動き、観察力、描く速度 |
1つの資料だけで判断せず、必要に応じて複数の資料を組み合わせるのがおすすめです。
たとえば、PoseMy.Artで構図を作り、AdorkaStockで服や体の見え方を確認するといった使い方ができます。
複数の資料を組み合わせる
完成イラストを描く場合は、1枚の写真をそのまま再現するのではなく、複数の資料を使う方法もあります。
- 体のポーズ
- 手の形
- 表情
- 衣服
- 小物
- 光の方向
これらを別々の資料で確認すれば、特定の写真に依存しにくくなり、自分のイメージに近いイラストを作りやすくなります。
まとめ
人物イラストを自然に描くためには、ポーズや人体の資料を活用することが重要です。
今回紹介したサイトは、目的によって次のように使い分けられます。
- 人体構造を確認する:POSEMANIACS
- 自由にポーズを作る:PoseMy.Art
- 実際の人物を参考にする:AdorkaStock
- クロッキーを練習する:Line of Action、QuickPoses
- 条件を指定して練習する:SketchDaily Reference Site
- 複雑な3Dシーンを作る:JustSketchMe
初心者の場合は、まず日本語で使いやすいPOSEMANIACSやPoseMy.Artから試してみるのがおすすめです。
3Dモデルだけでは分かりにくい部分は、AdorkaStockなどの実写資料を併用すると、服のシワや重心も確認しやすくなります。
なお、利用できる範囲や条件はサイトごとに異なるため、実際に使用する前に各サイトの最新の利用規約を確認してください。