PCで絵を描きたいけれど、「無料で始めるか、有料ソフトを選ぶか」「買い切りと月額のどちらがよいか」で迷っていませんか。
この記事では、PC向けのイラストソフト8本を、用途・無料で使える範囲・料金から比較します。
イラスト・漫画を描きたいならクリスタ、無料でペイントを続けたいならKritaを候補にすると、選択肢を絞りやすくなります。
スマホ版のアイビスペイントに慣れている人や、画像加工もしたい人には別の候補もあります。
まず結論|描きたいものと予算から選ぼう
- イラスト・漫画を描きたい:CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)。まずはPROを候補に。
- Windowsで線画・色塗りを買い切りソフトで描きたい:SAI。対応環境を確認して試用しましょう。
- 無料でペイント・イラスト制作を続けたい:Krita、FireAlpaca。操作やブラシの相性で選べます。
- 無料で漫画制作やクラウド管理も試したい:MediBang Paint。有料オプションとの違いも確認しましょう。
- スマホ版の操作に慣れている:ibisPaint。PCでも同じソフトを使い、作品を同期したい人の候補に。
- イラストだけでなくデザイン・画像編集もしたい:Affinity。制作機能を無料で利用できます。
- 画像加工・合成やAdobeとの連携が必要:Photoshop。契約条件まで確認して選びましょう。
上の選び方は、用途から候補を絞るための目安です。
料金だけで決めず、実際にペンで描いて、操作やPCの動作に無理がないか確認しましょう。
PC向けイラストソフトの料金比較表
以下は2026年10月7日に確認した公式の通常表示価格・利用条件です。
クリスタはPRO・1デバイス、Photoshopはデスクトップ版を含む個人向け単体プランを比較しています。
| ソフト名 | 無料で使える範囲 | 買い切り | 継続して使う料金 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| CLIP STUDIO PAINT PRO | 30日無料体験(対象条件あり) | 6,900円(Ver.5.0・ダウンロード版) | 480円/月 または3,000円/年(1デバイス) | イラスト・漫画を描きたい |
| ペイントツールSAI(Windows専用) | 31日間の試用(Ver.1) | 5,500円(税込・Ver.1ライセンス) | 不要 | Windowsで線画・色塗りをしたい |
| ibisPaint | 体験版は1日1時間まで | 6,900円(Windows版・プロアップグレード) | 480円/月 または2,950円/年(Windows版・プレミアム会員) | スマホ版に慣れている・端末間で作品を同期したい |
| Krita | 公式サイトから無料で入手・継続利用 | 不要(有料ストア版もあり) | 不要 | 無料でペイント・イラスト制作を続けたい |
| FireAlpaca | 通常版は無料で継続利用 | 不要(有料SE版あり) | 通常の無料版は不要 | 無料でブラシ・レイヤーを使って描きたい |
| MediBang Paint | PC版の基本的な制作は無料 | PC無料版は不要 | 基本利用は不要。任意のPremiumは300円/月または2,480円/年(20GB・Web購入) | 無料でイラスト・漫画を描き、クラウド管理も試したい |
| Affinity | 制作機能は無料(Canvaアカウントが必要) | 不要 | 制作機能は不要(AI機能はCanva有料プラン) | イラストに加えてデザイン・画像編集もしたい |
| Adobe Photoshop | 7日間無料体験 | なし | 3,300円/月(税込・単体の年間プラン/月々払い) | 画像加工・合成やAdobeとの連携も必要 |
スマホでは表を左右にスクロールして確認できます。
アイビスペイントの金額はWindows版の公式表示で、Mac版や購入するストアによって異なる場合があります。
価格・無料特典・プラン内容は変更されるため、申込み前に各ソフトの公式ページで確認してください。
無料ソフト・期間限定の無料体験・時間制限付きの無料枠は別のものです。
ずっと無料で使いたい場合は、無料期間の長さよりも、継続利用時の料金と制限を確認しましょう。
初心者がソフトを選ぶときの3つの基準
1.イラスト・漫画・画像編集のどれに使うか
キャラクターのイラストや漫画を描くなら、ペン・ブラシ・レイヤーなどの描画機能を中心に比べます。
写真の加工、合成、印刷物のデザインにも使うなら、その用途の機能も確認しましょう。
あれもこれもできるソフトより、自分がよく使う作業を進めやすいソフトを選ぶのがポイントです。
2.使い続けたときの費用と契約条件
予算をかけずに続けたいなら無料ソフト、毎月の支払いを避けたいなら買い切り、必要な期間や新機能に合わせて使いたいなら月額・年額プランが候補になります。
ただし、毎月支払うプランが、必ず月単位の契約とは限りません。
支払額と契約期間を分けて確認してください。
3.手持ちのPC・ペンタブで使えるか
SAIはWindows専用で、ほかの7本はWindowsとmacOS向けに提供されています。
必要なOSのバージョンやメモリはソフトごとに異なります。
公式の動作環境を確認し、無料版や体験版で筆圧、描画の反応、保存・書き出しを試しましょう。
おすすめのPCイラストソフト8本
CLIP STUDIO PAINT|イラスト・漫画を描きたい人に
クリスタは、イラストや漫画を描くためのペン・ブラシ、定規、素材、3Dデッサン人形などを備えた制作ソフトです。
公式の使い方ガイドや質問サイトもあり、操作を調べながら覚えたい人の候補になります。
- 向いている人:イラスト・短い漫画を描きたい人。複数ページの漫画管理や本格的なアニメーション制作にはEXも検討。
- 対応OS:Windows/macOS。
- 無料で使える範囲:EX機能の30日無料体験(初回利用などの対象条件あり)。年額・月額プランの無料特典は別の条件です。
- 有料プラン:PRO Ver.5.0無期限版は6,900円。PROの1デバイスプランは480円/月または3,000円/年。
イラスト中心なら、まずPROの機能から確認すると選びやすくなります。
EXには複数ページ管理などの追加機能があるため、「初心者かどうか」だけでなく、描きたい作品に必要かどうかで選びましょう。
無期限版は、そのバージョンの機能を使い続ける方式です。
あとから追加される新機能を使う場合は、アップデートプランや優待バージョンアップなどの追加費用が必要になることがあります。
ペイントツールSAI|Windowsで線画・色塗りをしたい人に
SAIは、ペンタブレットでの描き味や操作の分かりやすさを重視したペイントソフトです。
線画や色塗りを中心に制作したい人、買い切りで使えるソフトを探している人の候補になります。
- 向いている人:Windowsで線画・色塗りをしたい人。毎月の支払いを避けたい人。
- 対応OS:Windows専用。macOS用の公式版はありません。
- 無料で使える範囲:Ver.1は31日間の試用。試用終了後は編集データの保存・読み込みができなくなります。
- 有料プラン:Ver.1ユーザーライセンスは5,500円(税込)。月額・年額契約はありません。
SAI Ver.1と、開発室で配布されているSAI Ver.2の進捗報告版は区別してください。
比較表の料金・31日試用はVer.1の公式案内に基づきます。
Ver.2の進捗報告版は開発中のため、配布版ごとの注意事項を確認しましょう。
公式では、Ver.1のライセンスを持つ人がVer.2の進捗報告版で保存・読み込みを有効にする手順も案内されています。
Ver.1は高DPIモニターに非対応で、Ver.2の配布版もArm版Windowsには非対応などの条件があるため、購入前に自分のPC・ペンタブで試すことをおすすめします。
ibisPaint|スマホ版からPCでも描きたい人に
アイビスペイントは、スマホ・タブレット版に加えてWindows版とMac版があります。
すでにスマホ版を使っている人が、PCの大きな画面でも描きたいときの候補です。
クラウドを使った作品の同期にも対応しています。
- 向いている人:スマホ版の操作に慣れている人。PCとスマホ・タブレットで作品をやり取りしたい人。
- 対応OS:Windows/macOS。
- 無料で使える範囲:PC版の体験版モードは1日1時間まで。
- 有料プラン:Windows版のプロアップグレードは6,900円。プレミアム会員は480円/月または2,950円/年。
PC版は、プロアップグレード・プレミアム会員ともに利用時間が無制限になります。
ただし、クラウド容量や一部の追加機能は異なります。
時間制限を解除したいのか、プレミアム機能も使いたいのかで比べてください。
買い切りとプレミアム会員のどちらでも同じ機能がすべて使える、というわけではありません。
Mac版の価格やスマホ版で購入した内容の扱いも、購入前に各ストア・公式案内で確認しましょう。
Krita|無料でペイントを続けたい人に
Kritaは、無料で使えるオープンソースのペイントソフトです。
スケッチやイラスト、デジタルペイントなど、絵を描くための機能を備えています。
無料期間が終わったら有料契約が必要になるタイプではないため、費用をかけずに続けたい人の候補になります。
- 向いている人:無料でイラスト・ペイント制作を続けたい人。
- 対応OS:Windows/macOS/Linux。
- 無料で使える範囲:公式サイトから入手した版は無料で継続利用できます。
- 有料版との違い:開発支援につながる有料ストア版もあります。無料で始めたい場合は公式サイトのダウンロードを選びましょう。
日本語の公式マニュアルも用意されています。
無料だからという理由だけで決めず、ブラシやレイヤーの操作が自分に合うか、手持ちのPCで動かして確認してください。
FireAlpaca|無料でブラシ・レイヤーを使って描きたい人に
FireAlpaca(ファイアアルパカ)は、無料で使えるペイントソフトです。
ブラシやレイヤーを使ってイラストを描きたい人が、費用をかけずに試せる候補になります。
公式サイトでは追加ブラシも配布されています。
- 向いている人:無料でイラスト制作を始めたい人。ブラシやレイヤーの操作を試したい人。
- 対応OS:Windows/macOS。公式ダウンロードにはLinux版もあります。
- 無料で使える範囲:公式サイトの無料版を継続して使えます。
- 有料版との違い:広告なし・追加機能などを備えたFireAlpaca SEもあります。無料版から始める場合、SEの購入は必須ではありません。
ここで比較しているのは通常の無料版です。
有料のSE版と混同せず、まずは無料版で描き心地や基本機能を確認しましょう。
ダウンロードページで必要なOSのバージョンも確認できます。
MediBang Paint|無料でイラスト・漫画を描きたい人に
MediBang Paint(メディバンペイント)は、イラスト・漫画制作に使えるソフトです。
PC向けの無料版に加えてスマホ・タブレット版もあり、クラウドを使った作品管理やチーム制作にも対応しています。
- 向いている人:無料でイラスト・漫画を描きたい人。クラウドを使って作品を管理したい人。
- 対応OS:PC版はWindows/macOS。
- 無料で使える範囲:PC版の基本的なイラスト・漫画制作は無料で利用できます。クラウド機能などにはアカウントが必要です。
- 有料オプション:MediBang Premiumは任意。20GBプランのWeb購入価格は300円/月または2,480円/年(自動継続)です。
Premiumには、クラウド容量の追加や対象ブラシ・素材の利用などの特典があります。
PCで基本的な描画を始めるために、Premiumへの加入が必須というわけではありません。
必要な素材やクラウド容量が増えたときに検討すればよいでしょう。
Web購入とApp Store・Google Playで料金が異なり、クラウド容量によってもプランが分かれます。
比較表はPC無料版とWeb購入の20GBプランを基準にしています。
利用したい機能が無料で使える範囲に含まれるかは、公式の案内で確認してください。
Affinity|デザイン・画像編集も無料で使いたい人に
Affinityは、ピクセル編集・ベクター制作・ページレイアウトの機能をまとめた制作アプリです。
イラストに加えて、写真の加工やデザイン作業にも使いたい人の候補になります。
- 向いている人:描画だけでなく画像編集・デザインも行いたい人。
- 対応OS:Windows/macOS。
- 無料で使える範囲:ピクセル・ベクター・レイアウトの制作機能は無料。利用にはCanvaアカウントが必要です。
- 有料機能との違い:Canva AIの機能はCanvaの有料プランで利用します。通常の制作機能を使うために有料契約は必須ではありません。
ここで紹介しているのは、現在提供されているAffinityです。
旧Affinity V2の買い切り製品とは提供形態が異なるため、古い料金記事と混同しないようにしてください。
操作で迷ったときは、公式ヘルプや学習資料も確認できます。
Adobe Photoshop|画像加工・合成も必要な人に
Photoshopは、描画に加えて写真の加工・合成・画像編集にも使えるソフトです。
すでにAdobe製品を使っている人や、制作する画像を細かく加工したい人の候補になります。
- 向いている人:イラストと画像加工・合成を組み合わせたい人。Adobe製品と連携したい人。
- 対応OS:デスクトップ版はWindows/macOS。
- 無料で使える範囲:7日間の無料体験。体験終了前に解約しない場合は有料契約が開始します。
- 有料プラン:個人向け単体プランは3,300円/月(税込・年間プラン/月々払い)。買い切りはありません。
3,300円/月は1年間の契約を月々支払うプランの金額です。
表示額が12ヶ月変わらなければ合計は39,600円で、年間一括払いの価格とは区別します。
年間契約の途中解約には解約料が発生する条件があるため、短期間だけ使う場合は契約方式を確認してください。
Photoshopを含むフォトプランなど、別の組合せもあります。
必要なアプリ・機能と契約条件を確認し、単体プランだけで判断しないようにしましょう。
無料・買い切り・月額/年額はどう選ぶ?
無料|費用をかけずに続けたい場合
無料で制作を始めたいならKrita、FireAlpaca、MediBang Paint、Affinityが候補です。
機能が足りるか、操作が自分に合うかを試して選びましょう。
「無料ソフトは有料ソフトより必ず機能が少ない」とは限りません。
クリスタやPhotoshopの無料体験、アイビスペイントの時間制限付き体験版は、相性を確認するための選択肢です。
無料で長く使えるソフトと同じ条件として比べないようにしてください。
買い切り|毎月の支払いを避けたい場合
PCで同じソフトを長く使いたい、毎月の支払いを避けたい場合は、クリスタ・SAI・アイビスペイントなどの買い切りが候補です。
購入したバージョンの利用範囲、新機能の追加費用、対応OSを確認しましょう。
買い切りでも、将来のすべての新機能やOSへの対応まで保証されるわけではありません。
月額・年額|利用期間や更新機能に合わせたい場合
月単位で契約できるプランは、使う期間がまだ決まっていない人の候補になります。
継続利用する場合は、年額プランと買い切りの総額だけでなく、使える機能の違いも比べてください。
「月々払い」と「月単位の契約」は別です。
特にAdobeの年間プラン(月々払い)は、支払いが毎月でも契約は年間です。
無料体験の終了後の課金、自動更新、途中解約の条件を申込み画面で確認しましょう。
最初から月額・年額を選ぶ必要はありません。
無料体験で相性を確かめたあと、無料で続けるか、買い切りにするか、必要な期間だけ契約するかを決めればよいでしょう。
無料版・体験版で確認したい4つのこと
- 筆圧と線の反応:ペンの力で線の太さが変わるか、描画が大きく遅れないか。
- 基本操作:新しいキャンバスを作り、レイヤーを分けて簡単な絵を描けるか。
- 保存と書き出し:編集用データを保存して開き直し、PNGなどで書き出せるか。体験版で制限がある場合はその範囲も確認。
- PCでの動作と学びやすさ:描きたいサイズで動作するか、迷った操作を公式ガイドで調べられるか。
最初は、同じ小さな絵を候補のソフトで描いてみると比べやすくなります。
高機能かどうかだけでなく、自分が描き進められるかを確かめましょう。
ソフトの操作を本で学びたい方は、クリスタなどの入門書をまとめた記事も参考にしてください。
使うPCソフトの候補が決まったら、無料の操作講座を見ながら最初の一枚を試してみてください。

まとめ|目的に合う1本を試してから決めよう
PC向けのイラストソフトは、用途・無料で使える範囲・契約条件をそろえて比べると選びやすくなります。
イラストや漫画ならクリスタ、Windowsの買い切りソフトならSAI、無料で始めるならKrita・FireAlpaca・MediBang Paintなど、まずは自分の目的に合う候補を1本選んで試してみてください。
ペンの反応、基本操作、保存・書き出しまで確認したら、使い続ける費用を比べて決めましょう。
PCや板タブ・液タブなど、ソフト以外の道具もこれから選ぶ方は、次の初心者向けガイドをご覧ください。

