こんにちは、筆者の秋月です。
前回、イラスト用タブレットの基礎知識を紹介しましたが、今回はその選び方を解説していきます。
人によって使える予算や求める性能はさまざまです。
この記事では、価格帯ごとの特徴や、購入前に見ておくべき性能を解説していきます。
イラストを描くためのタブレットを探している方は、参考にしてみてください。
この記事では、以下の内容を紹介しています。
・価格帯別の特徴と選び方
・描きやすさに関わる性能
・購入前に確認しておきたいチェックポイント
イラスト用タブレットの価格帯と選び方
まずはじめに、イラスト用のタブレットの価格についてです。
まず、イラスト用途のタブレットを購入する際の価格帯ですが、3万~15万円と幅が広いです。
なぜこんなに価格帯が広いのか?についてですが、
安いタブレットでは、ネットサーフィンくらいしかまともに動かないタブレットだったり、
4Kの動画編集などを行えるPC並の性能を搭載しているタブレットは高価になったりします。
タブレットを選ぶ際は、以下の3つの視点を意識すると失敗しにくくなります。
・予算:無理なく出せる範囲を明確にする
・用途:趣味か、仕事か、副業か
・環境:外で使うか、自宅メインか
これを整理しておくと、価格や性能の比較がしやすくなります。
3万円~5万円のタブレット
この価格帯はAndroidの安めのタブレットが購入できます。
性能はそこまで高くないので、動画視聴などは問題なく行えますが、
イラスト作成のことを考えるともう少し性能が欲しいところです。
イラスト作成が全くできないことはないので、とにかく予算を抑えたい方ならば検討してもよいでしょう。
5万円~7万円のタブレット
続いて、5万~7万円のタブレットです。
この価格帯は、iPadやイラスト特化タブレット、やや高性能なAndroidタブレットなどが購入できます。
この価格帯のタブレットは性能的にもイラストアプリもサクサク動いて、快適にイラスト作成を行えます。
選択肢も多いので、自分の好みに合ったタブレットを選ぶことができます。
7万円~10万円のタブレット
この価格帯はiPad Airが候補に上がってきます。
というよりこの価格帯は、iPad Air以外あまり無いですね。
ゲーム用途や軽い動画編集など、それなりの性能が要求されるものでも快適に使用することができます。
なので、イラスト以外の用途でもタブレットを使用する目的がある方ならば、この価格帯のタブレットを選ぶのもオススメです。
10万以上のタブレット
この価格帯は、高スペックAndroidタブレットとiPad Proが候補に上がってきます。
イラスト用途だけの場合、オーバースペックとなることが多いです。
価格は高いものの、性能が非常に高いため、
高画質な動画編集や3Dモデリングなども行いたい方には選択肢に入ります。
ここまでの価格になるとPCも比較対象に入ってきます。
性能が高ければ高いほどイラスト作成が快適に行えますが、上を見たらきりがありません。
無理せず自分に合った予算の中から選ぶのがオススメです。
初心者の方ならば、選択肢も比較的多くイラスト作成の性能が搭載されている、
5万~7万円の価格帯が筆者のオススメです。
iPad・Android・専用タブレットの特徴
次に各タブレットの特徴を紹介していきたいと思います。
iPad
タブレットの中でも一番人気が高いです。
「iPad」「iPad Air」「iPad Pro」と用途に合わせた性能のタブレットを選ぶことができます。
iPadは簡単に言うならば高くて良いものと言えます。
周辺機器なども揃えると予算が高くなりがちなので注意です。
Androidタブレット
タブレットといえば、iPadといった意見が強くそこまで人気がありません。
ですが、iPadよりも価格が安いので予算を抑えたい方はAndroidタブレットを選ぶのがオススメです。
イラスト特化タブレット
OSはAndroidなので、Androidタブレットに含まれます。
ですが、SONYやSAMSUNGなどのスマホメーカーが販売しているわけではなく、
XPPENやWacomなどのイラストデバイスを販売しているメーカーが出しているので、別枠で紹介しています。
実際の商品を見たほうが分かりやすいと思うので、「Wacom MovinkPad 11」を参考にするとイメージしやすいです。
種類は非常に少ないですが、イラスト用途に特化しているのが特徴です。
イラスト用途だけを考えるならば、コスパが良いのでイラスト用途で購入するならばオススメです。
汎用性は低いため、イラスト以外の用途も楽しみたい方は、他のタブレットの方がオススメです。
タブレットを選ぶときのチェックポイント
次にイラスト制作用のタブレットを選ぶときに重要なポイントについて解説していきます。
アプリの互換性
好きなイラストレーターと同じアプリを使いたいなどがある場合、事前に確認する必要があります。
例えば、ProcreateはiPad専用となっているので、Procreateを使用したいならばApple製品を選ぶ必要があります。
「Clip Studio Paint」などは、AndroidとiPadの両方で使用できますので、こだわりが無いならどちらでもオススメです。
ペンの同梱有無
モデルによっては、ペンが別売りの場合があります。購入前に確認しましょう。
Apple製品の場合は、専用のペン(Apple Pencil)が別売りで2万円前後するため、購入時の総予算に含めておきましょう。※市販の静電容量式ペンでも操作自体は可能ですが、描画精度や筆圧検知などは専用ペンに劣ります。
描きやすさに直結する性能
次に描きやすさに直結する性能を見ていきます。
専門的な用語が多いので、すべて理解するのは難しいです。
自分が重視する部分を中心に確認しておくのがオススメです。
画面サイズ
イラスト作成を考えると、10インチ以上のサイズがオススメです。
ただし、大きすぎると価格が上がったり、携帯性が悪くなる点には注意しましょう。
メモリ(RAM)とストレージ
メモリは6GB以上、ストレージは128GB以上を目安にすると、動作や保存面で安心です。
ペンの描き心地(遅延・応答速度)
ペンを動かしたときの反応速度が遅いと、線が遅れて表示されます。
イラスト制作の快適性に大きく関わってくる部分なので、
遅延の少なさは、数値(ms)やレビューで確認するとよいです。
解像度
解像度は、画面に表示できる細かさを示す指標で、解像度が高いほど、線や色の表現が細かく、滑らかになります。
ですが、値段に大きく関わる部分なので求めすぎると予算が高くなることが多いです。
色域(しきいき)
色域とは、どれだけ多くの色を表示できるかを示す指標です。
イラストでは、表示できる色が多いほど発色が自然できれいに見えます。
色域についてはメーカーによって指標が異なったりするので、
初心者の方は、「sRGB」という記載があれば十分と考えてよいでしょう。
筆圧レベル
筆圧レベルが高いほど、線の強弱をより細かく表現でき、自然なタッチで描けます。
数値が高いほど、繊細な表現が可能です。
初心者にオススメの選び方まとめ
色々解説しましたが、専門的な話も含んでいるので難しいと感じる人もいると思います。
そんな方に向けて筆者的に押さえておきたいポイントを簡単にまとめました。
内容が難しいと思う方は、選ぶときの目安にしてみてください。
また、以下の記事でオススメのタブレットを紹介しているので、その中から選ぶのもおすすめです。
イラスト制作用のタブレットオススメ5選(仮)
初めての方は、以下の組み合わせを意識して選ぶと失敗しにくいです。
・価格帯:5~7万円前後
・OS:iPadまたはAndroidのイラスト特化モデル
・画面サイズ:10インチ以上がオススメ
・メモリ(RAM)とストレージ:メモリは6GB以上、ストレージは128GB以上
タブレット選びのポイントまとめ
ここまで解説した内容をまとめると、タブレット選びのポイントは以下の通りです。
- 予算に合った価格帯を選ぶ
- 用途に合ったOS・種類を選ぶ
- 描きやすさに直結する性能を確認する
- その他の性能(バッテリー容量や重量など)もチェック
- 使いたいアプリが動作するか確認する
このポイントを押さえて、自分の使い方や予算に合ったタブレットを選んでみてください。
今回の記事が、イラスト用タブレット選びの参考になれば幸いです。
次の記事では、実際にオススメのモデルを価格帯別に紹介しています。
気になる方はぜひ見ていってください。


